親の借金を子供が肩代わりしない方法|相続放棄の必要書類や手続き方法

親の借金は子供が払うべき?

親の作った借金を返すために子供が一生懸命働いている…。
こんなシチュエーション、ドラマなどで見かける事がありますよね。
芸能人のエピソードでも、見る事があります。
子供は一切悪くないのに、親のせいで子供にのしかかる借金。
親の借金は子供が肩代わりしないといけない、と思い込んでいる方も多いかもしれません。

 

でも、親の借金を肩代わりしない方法はあるんです。
当サイトでは、今現在、親の借金に悩んでいる方のために!
なかなかややこしい相続放棄について、その内容や手続き方法など、詳しく説明しています。

親の借金は子供が肩代わりしないといけないの?

最初にお伝えした通り、
親の借金だからといって子供が肩代わりする必要などありません!

 

それどころか、夫の借金を妻が肩代わりする必要もないのです。
人生を共に歩んできた夫婦でも肩代わりしなくていいのに、子供が肩代わりする必要などあるはずがありません。
借金の保証人にさえなっていなければ、同居している家族でも借金を支払う義務はないのです。
借金はその人個人のもの!なのです。

 

では、

勝手に親の借金の保証人になっていた場合

そして

親が亡くなってしまった場合

はどうなるのでしょうか?

 

まずは1の、「借金の保証人になっている場合」について説明しましょう。

1、勝手に保証人にされていたらどうすればいい?

借金

時折、本人の承諾なしに勝手に保証人にされている事があります。
同居していれば印鑑を勝手に捺すことも可能なので、そのような事が起こるのでしょう。
この場合、自分が保証人にされている事が分かった時点で、速やかに自分は保証人になる事を承諾していない旨を債権者に申し立てれば大丈夫です。
もし申し立てを拒絶されたら訴訟の必要が出て来ますが、訴訟にはメリットデメリットがあります。

 

ここから、勝手に親の借金の保証人にされていた場合やるべき行動、申し立ての方法とについて説明したいと思います。

 

とにかく絶対に支払ってはダメ!

借金

あなたの知らないうちに勝手に保証契約が結ばれていた場合、その契約はもちろん無効です。
あなたに支払い義務はありません。
ですから、貸主から返済を迫られても拒否をし続けるしかないんです。

 

ここで、絶対にやってはいけない事があります。
それは、ほんの一部でも支払いをする事です。

 

通常の金融機関であれば、法律や金融庁の監督がありますから、本人確認もせずに保証契約を結ぶような事はあり得ません。
ですから、そのような手続きを飛ばしてお金を貸すようなところは、まともな業者ではない場合が多いんです。
そんな業者の場合、取り立ても非常に厳しいものでしょう。

 

借金

 

そこで、
「少しだけでも払えば取り立ては収まるかも・・・」
などとは絶対に考えないようにしてください。

 

一円でも払ってしまうと、親の保証人になる事を追認、つまり後から認めた事になってしまうんです。

 

どれだけ取り立てが厳しくても、絶対に支払ってはいけません。
ですが、相手方も書類はそろっているんだからあなたが払え、と言ってくるでしょう。

 

そんな場合、こちらから「勝手に保証人にされてしまったので自分には借金の返済義務はない」、という通知(申し立て)をする必要があります。

 

債権者に申し立てる方法は?

借金

債権者に申し立てる場合は、内容証明郵便を使います。
内容証明郵便とは、このような文書を相手に送付しました、という事を郵便局に証明してもらう事が出来る郵便の事。
これに配達証明をつければ、相手はそのような文書は受け取っていない、と知らないふりをする事が出来なくなります。
まずは債権者に、「自分は借金とは無関係だ」という事を申し立てましょう。

 

申し立てを拒絶されたら?

保証の契約書の印鑑は親が勝手に捺したもので、署名も自分ではない、と主張する申し立てをして、大人しく引き下がってくれればいいのですが、その申し立てを拒絶された場合があります。
その場合は、訴訟をする事になります。
貸主としても、保証人がいるからお金を貸したのですから、ある意味被害者でもあるんです。
双方の主張が対立し、話し合いでは解決できないようであれば、裁判をするしかありません。

 

訴訟の方法

裁判

訴訟になった場合、
「自分は印鑑を捺してもいなければ署名もしていないのだから、すぐにこちらの言い分が認められるだろう」
と思うかもしれません。
ですが、そんなに簡単な事ではないんです。

 

訴訟の際は下記などの客観的な証拠から、本当に保証人になる意思がなかったことを証明する必要があります。

客観的な証拠とは
  • 印鑑が実印かどうか
  • 借主と保証人の関係
  • 筆跡
  • 保証人の意思確認の有無
なぜ証明が必要なの?

世の中には、自分の意思で保証人になっておきながら、不利になった時に言葉を翻(ひるがえ)す人もいるからです。
また、保証契約については『書面でなければならない』、という法律はありますが、『実印でなければならない、自署でなければならない』という法律はありません。
保証人になる意思があれば、筆跡が違っても構わないんです。

 

訴訟のメリット・デメリット

自分に保証人になる意思がない事を証明するために訴訟を起こす場合、メリットとデメリットの両方があります。

 

メリットは言ってしまえば、一つだけでしょう。
訴訟によってすべての決着をつけられる点がメリットです。

 

それよりもデメリットの方が多いんです。
大きく3つご紹介します。

負ける可能性がある

裁判のやり方によってはこちらに不利な判決が出てしまう場合もあります。

時間も費用もかかる

また、費用や時間がかかるというデメリットがあります。

弁護士費用が必要

なかなか難しい訴訟になりますから、弁護士の力なしには簡単に訴訟に勝つ事は出来ませんが、弁護士費用も馬鹿にはなりません。
この場合、払わずに済んだ借金の額があなたが得をした金額だと考えられますから、場合によっては弁護士費用が数十万円になってしまう事もあるんです。

 

まずは弁護士に相談を!

弁護士

このような事案に巻き込まれた場合、早めに弁護士に相談しましょう。

こういった事案に慣れている弁護士なら、申し立てや訴訟について、すぐに取るべき対策を教えてくれます。
お金がなくても無料で相談を受けてくれる弁護士もいますし、法テラスなどを利用する事も方法の一つです。
また、訴訟で勝つことが難しいという場合、個人再生や自己破産などの債務整理をする選択肢があります。

 

一人で悩んでいないで、まずは早めに専門家に相談しましょう。
おすすめの弁護士事務所は下記のサイトが参考になります。
参考:債務整理・借金整理の方法|借金帳消しの3ステップとデメリット

2、親が亡くなった場合は?

借金はその人個人のもの、というのはその人が生きていればの話です。
もしも親が借金を残して亡くなってしまった場合は、子供が肩代わりをする場合も出てきます。

 

それは、親の財産を相続した場合です。

遺産

相続というと貯金や不動産などのプラスの物を思い浮かべがちですが、借金のようなマイナスの物も相続に含まれてしまうのです。
ですから、親から相続を受けた場合は借金を肩代わりすることになります。

 

借金を肩代わりしないための相続放棄

借金をした親が亡くなったからといって、子供が無条件にその借金を返済しなくてはいけないというのは、とても不条理に思えるでしょう。
場合によっては、人生が台無しになってしまう事もあります。

 

そんな事を防ぐために、限定承認相続放棄という方法があります。

 

限定承認とは?

相続には、単純承認と限定承認の二つがあります。
単純承認とは普通にプラスの財産もマイナスの財産もすべて相続するものですが、限定承認は、プラスの財産の範囲内でのみマイナスの財産を負担するというものです。
つまり、相続したプラスの財産から借金を返済していき、余りが出ればそれを相続できますし、プラスの財産が全てなくなればそこで借金の返済は終了するというものなのです。

限定承認

参照:http://123s.zei.ac/souzoku/souzokuhouki.html

 

限定承認はあまり利用されていない

限定承認をすれば、自分が借金を背負い込む事はありませんし、もしもプラスの財産の方が多ければ自分が利益を受けることが出来ます。
どちらに転んでも損はしませんから、相続財産がはっきりしない時には有効な方法に思えます。

 

ですが、限定承認は実際にはあまり利用されていません。

 

それは、利用のための要件を満たすことが難しいうえに手続きがとても複雑であることと、共同相続人全員の申述がいるという事が原因だと考えられます。
特に、相続人の一人でも限定承認に反対の人がいて、単純承認や相続放棄をしてしまった場合は、限定承認は出来なくなってしまいます。

限定承認

そのための意見調整が難しく、利害関係などを考えると、なかなか足並みがそろわないのです。
そのため、限定承認を利用する人は少ないのです。

 

相続放棄とは?

相続放棄とは、自分が法定相続人になった場合にその相続財産の一切を放棄する事です。
相続放棄をすると、その人は始めから相続人でなかったことになります。

お金

もし親が他に財産を残していたらそれも相続できなくなりますが、借金を肩代わりする必要もなくなるのです。
借金があまりに多い場合は、相続放棄をすればいいのです。

法定相続人って?

ちなみに、法定相続人とは、亡くなった人の配偶者と子供、子供がいない場合はその父母、父母ともいない場合はその祖父母、祖父母もいなければその兄弟姉妹がなります。
これらの人は当然の事として亡くなった人の遺産を相続することが出来るのです。
ただ、相続には貯金や不動産、株などのプラスのものだけでなく、借金などのマイナスのものも含まれます。
その額があまりに大きい場合は、法定相続人であるというだけでその人の生活が成り立たなくなる恐れがあるので、相続放棄をする事で借金を肩代わりしなくて済むようになっているのです。
また、相続をして法定相続人が借金を返済していく事を選んでも構いません。

相続放棄の方法

相続放棄はいつ出来る?

相続放棄は、いつでもできるわけではありません。
相続が始まる前、つまりその人が亡くなる前には出来ませんし、自分が相続人になった事を知った時から3か月以内でないとできません。
3か月以内に相続放棄の手続きをしないと、相続を認めたものとみなされます。

なぜ3ヶ月と決まっているの?

カレンダー

相続放棄をするべきかどうか、亡くなった方の資産状況をしっかり調べる必要があります。
そのため、相続出来る事を知ってから3か月の熟慮機関というものが設けられているんです。

 

相続放棄が認められない場合

相続放棄の手続きをしたとしても、それが取り消される場合もあります。
それは、

  • 相続財産の全部、又は一部を処分した場合
  • 相続財産の全部、又は一部を隠したり使ったり財産目録に記載しなかったりした場合

です。
相続放棄をした人は、その相続財産に対して何の権利も持たないという事を宣言したのと同じで、その代わり借金も負わないのです。
それなのに、相続財産を自分のものにしたり、相続財産ではないと見せかけて手に入れようとする行為は信義則に反しますから、そのような行為があった場合は相続を承認したとみなされるのです。

 

相続放棄の必要書類

相続放棄

相続放棄に必要な書類を紹介しましょう。

  • 家庭裁判所や裁判所のホームページから取得する相続放棄申述書
  • 相続放棄を申述べる人の戸籍謄本と認め印
  • 亡くなった人の住民票の除票又は戸籍附票
  • 800円分の収入印紙、
  • 返信用の郵便切手

郵便切手の金額や枚数は家庭裁判所によって異なりますが、だいたい1,000円程度になります。

 

また、相続放棄を申述べる人が配偶者や子供の場合はさらに下記も必要です。

  • 亡くなった人の死亡記載がある戸籍謄本
  • 父母・祖父母の場合は亡くなった人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本
  • 亡くなった人に子供がいた場合はその子供の出生から死亡までのすべての戸籍謄本

など、相続放棄を申述べる人の亡くなった人との続柄によって異なる書類を用意しなければいけません。

相続放棄

相続放棄の手続き方法の流れ

書類提出

自分が相続人になった事を知った時から3か月以内に亡くなった人の住所地の家庭裁判所か、相続開始地の家庭裁判所に対して、先ほどの相続放棄申述書などの書類を提出します。
家庭裁判所に持参、もしくは郵送によって届け出ることも可能です。

照会書の返信

それから数日から2週間程度経つと、家庭裁判所から相続放棄の申述についての照会書というものが普通郵便で自宅に送られてきます。
場合によっては、照会書ではなく審問手続が行われる場合があります。
その場合は、家庭裁判所に出向いて質問に回答する必要があります。
その照会書の質問に回答し、家庭裁判所に返送します。

認められれば手続き鑑賞

その後、家庭裁判所で審理がなされ、問題がなければ相続放棄申述受理通知書という書面と、郵便切手に余りがあればそれも返送されてきます。
以上が相続放棄の手続きの流れになります。
だいたい2〜3週間で相続放棄の手続きは完了します。
相続放棄をすると、始めからその人は相続人ではなかったという扱いになります。

それで終わりじゃない!

ただ、この手続きを行ったからといって、亡くなった方にお金を貸していた債権者などに家庭裁判所が通知を行ってくれるわけではありません。
その債権者に対して、相続放棄申述受理通知書を提示し、相続放棄した旨を伝える必要があります。
また、債権者によっては相続放棄申述受理証明書の提示を求めてくる場合があります。
相続放棄申述受理証明書も家庭裁判所に請求すれば発行してもらえますので、必要な場合は請求してください。

 

相続放棄をした方がいい場合

亡くなった方がそれほどの財産を持たず、借金がたくさんある場合は相続放棄をした方がいいでしょう。
それ以外にも、亡くなった方が誰かの保証人になっていた場合や、亡くなった方との交流がなく生活ぶりが分からない場合も、後から借金が出てくる場合がありますから注意が必要です。
また、亡くなった方に借金がなくても、財産が資産価値のない山林や崖地などばかりで売却が難しい場合、維持費が多く必要になりますから、相続放棄を選んだ方が賢明でしょう。
その他、厄介な相続争いに巻き込まれたくない人や、誰かに財産を集中して相続させたい場合などに相続放棄を選択する事もあります。

 

親の借金金額を調べる方法ってあるの?

親の借金の有無がはっきりしなくては、相続放棄をするかしないかの判断も出来ませんよね。
親の借金金額を調べるにはどうしたら良いのでしょう?

 

親に直接聞く

相続放棄

もっともストレートな方法ですが、まずは親に聞いておきましょう。
亡くなった後の事を話すのは気が引けますが、とても大切な事です。
一緒にテレビでも見ながらリラックスしている時にでも、
「そういえば、友達のお父さんが急逝して、財産とか調べるのが大変だったって言ってたよ」
などという切り出し方で借金の有無を聞いてみてはいかがでしょうか。
自分の子供に迷惑をかけたくない、と考える親ならきちんと話してくれるでしょう。

 

親が亡くなった場合

直接聞いても、自分の面子を考えて素直に借金の有無を教えてくれない人もいますし、聞く前に亡くなられる場合もあります。
借金の疑いがある場合は、亡くなった後に調査しましょう。
どこに聞いても本人の存命中は、いくら子供でも借金の事は教えてもらえませんが、亡くなった後なら調査の方法があります。
まず、個人信用情報機関に問い合わせてみましょう。
ここには、銀行やクレジットカード、消費者金融での借金の情報が保管されています。
個人信用情報機関にはCIC、JICC、全銀協の三つがあります。
それぞれ開示請求の方法が異なりますから、各ホームページなどを参照してください。
その他、契約書や利用明細書、カード類の確認、預金通帳の引き落とし記録の確認、心当たりのある貸金業者に問い合わせる、といった方法があります。

 

じっくり調査しましょう

相続放棄は、自分が相続人である事を知ってから3か月以内に行わなければなりません。
ですが、借金の有無を調べるのはそんなに簡単な事ではないですよね。
個人信用情報機関に開示請求するのも、請求方法を調べたり、戸籍謄本を取ったりと手間がかかります。
調査がまだ終わっていない、という場合は相続放棄の期間の伸長手続きを家庭裁判所で行っておきましょう。
後で借金が見つかったりしたら大変ですから、しっかり調査をしましょう。

相続放棄の期限3ヶ月を過ぎてしまった!まだ相続放棄出来る?

相続放棄の手続きは、原則として3か月以内に行わなくてはいけません。
ですが、亡くなった方の資産状況などを調べているうちに、3ヶ月が経過してしまった場合はどうなるんでしょうか。

 

期限を延ばせる場合の条件

相続の開始を知ってから3か月以内に相続放棄の手続きを行う事が出来なかった場合でも条件によっては相続放棄を行う事が出来る場合があります。
その条件とは、亡くなった方の資産や負債の存在を知った時から3か月経過していない場合です。
他にもいくつかポイントはありますが、この条件が最も重要なものなんです。

 

相続放棄

資産や負債の存在を知らなければ、相続放棄をするかどうかを検討するきっかけもないという事になります。

そのような状況で、相続をするかどうかを決めるというのは、とても危険な事です。
だから、資産や負債の存在を知ってから3か月以内であれば、相続出来る事を知った日から3カ月を経過していても、裁判所ではやむを得ない「相当の理由」があったと判断してもらえるんです。
この場合、裁判所では相続放棄を認めてくれる事がほとんどですが、あくまで例外としての措置ですから、出来るだけ期限内に手続きをするようにしましょう。

 

債権者からの連絡に注意!

また、注意しなくてはいけない事の一つに、債権者からの通知や連絡があります。
債権者からの通知や連絡があったのに自分には関係ない、と思って放置していると、負債の存在を知っていたのに相続放棄をしなかったとみなされて、相続放棄を認められなくなってしまうんです。
債権者からの通知があった場合は、その日から3ヶ月以内に相続放棄をするかどうか、決断してください。

 

相続放棄が認められない場合もある

自分が相続出来る事を知ってから3ヶ月が経過しても、資産や負債の状況を知らなければ相続放棄が認められる場合があります。
ですが、その反対に3ヶ月が経過していなくても、相続放棄が出来なくなってしまう場合もあるんです。

 

相続放棄とは、亡くなった方の財産をすべて放棄するという手続きです。
ですから、相続財産の一部にでも手を付けてしまうと相続放棄が出来なくなってしまうんです。

 

具体的には、

  • 亡くなった方の不動産や預貯金を自分の名義に変更してしまった場合
  • 遺産分割協議書などを作成して相続手続きを進めてしまった場合

などがありますが、最も注意しなくてはいけないのは、最初に説明した通り

  • 亡くなった方の借金をほんの一部でも支払ってしまう事

です。

 

悪質な貸金業者などの場合は、返してもらえなくて困っているので1万円でもいいから返してください、などと言ってくる場合があります。
1万円ぐらいなら、と軽い気持ちで返済してしまうと、そのすべてを相続する事を認めた事になり、残りの借金を支払うように強く請求される事になってしまうんです。
そのような借金は、1円たりとも返済してはいけません。

 

熟慮期間延長の手続き

相続放棄の期間が過ぎてからでも、「相当な理由」がある場合は相続放棄が認められます。
これは、特に特別な手続きをしなくても、裁判所が認めてくれればいいんです。

 

ちなみに、相続放棄の期間を知らなかった、という言い訳は通用しません。
そういった決まりを知らなくても、亡くなった方の財産を3か月以上放置しておく事は、ほかの債権者などの利益を考えても認められる事ではないんです。

 

相続の承認又は放棄の期間の伸長

しかし、仕事などが忙しくて3ヶ月ではすべての資産や負債を把握する事が不可能だと思った場合は、その期間中に「相続の承認又は放棄の期間の伸長」の申立てが出来ます。
亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所にこの申立てをすると、家庭裁判所は相続財産の複雑さや所在場所、相続人の数などを考慮して、その当否と延長期間を決定します。
1年6か月の延長を認められたケースもあるそうです。

 

この申し立てを行いたい場合は、相続放棄の熟慮期間延長審判申立書や申立人や被相続人の戸籍謄本等の書類を揃えて家庭裁判所に申し立てましょう。
分からない場合は、弁護士に相談するといいでしょう。

相続放棄の3つのデメリット

長々と説明してきた相続放棄。
親が亡くなってしまった場合、相続放棄しかない!と考えられるかもしれません。
ただもちろん、相続放棄にもデメリットもあります。
相続放棄のデメリットをご説明しましょう。

 

プラスの財産も相続できなくなる

相続放棄

先ほどから説明している通り、相続放棄をすると亡くなった人の遺したプラスの財産も相続できなくなってしまいます。
例えば、亡くなった親の家に住んでいた配偶者と子供が相続放棄をした場合、その家は次順位の相続人のうち相続を承認した人が所有することになりますから、明け渡すことになるでしょう。
また、全員が相続放棄をした場合は、その家に担保権が設定されていれば競売にかけられますし、担保権が設定されていなければ家庭裁判所が選任した相続財産管理人がその家を処分して債権者への配当とします。
相続放棄をした事で住む家を失ってしまう事もあるのです。

 

撤回が出来ない

相続放棄

一度相続放棄をしてしまうと、その後、それを撤回することは、詐欺や脅迫によって相続放棄をさせられた場合以外、原則的に出来ません。
相続放棄をした後に、相続放棄時には見つからなかった、借金を返しても有り余るほどの高価な相続財産が発見された場合などに、やっぱり相続放棄をやめます、という事が出来ないのです。
ですから、相続財産の調査は慎重に確実に行わなくてはいけません。
相続放棄申述の期間を延長してもらうことも可能ですから、それを利用してでも調査漏れのないようにしましょう。

 

親族で揉めることも

相続放棄

相続人が相続放棄した場合、その人は始めから相続人ではなかったことになります。
その場合、次順位の人が相続人となる事があるので、ちゃんと連絡しておかないと揉め事の種になってしまいます。
例えば、亡くなった人の一人息子が相続放棄をした場合、相続順位が2番目の亡くなった人の父母に相続人の地位が回ってきます。
この事を知らなければ、亡くなった人の借金を支払う義務が、その父母に対して発生することになるのです。
相続放棄をした場合は、新たに相続人となる人に連絡をしておきましょう。

さいごに

このように、親の借金を肩代わりしない手続きが出来る相続放棄ですが、なかなかややこしいので、自分一人で抱えてしまうのはとても大変です。
まずは法テラスや弁護士さんに相談して、自分の状況を相談するのが、解決の一番の近道だと思います。
法テラスは全国に存在しているので、お近くにある法テラスに存在するか、電話やネットでも相談できます。
相談だけなら無料なので、まずは悩みを打ち明ける事が重要ですよ。